質問に答えて録画するだけで、図解入りの解説動画とSNS投稿まで。AIでやってみたら、本当にここまでできた
「動画で発信したいけれど、編集が大変そう」「顔を出してひとりで話すのは、何を話せばいいか分からない」
AIが質問を作り、Zoomで答えを録画しただけ。あとはAIが、質問の声・話に合わせて動く図解・字幕・BGM・サムネイルを付けて、YouTubeと5つのSNSへの投稿まで進めてくれました。実際の動画と画面、外でかかるお金までまとめます。
やったのは、質問に答えて話すことだけ。編集と投稿の準備はAIが進めました。
1. きっかけは「MCの質問に答える」動画
YouTubeで、こんな形の解説動画を見かけました。MC(聞き役)が質問をして、話し手がそれに答える。答えている途中で、話の要点がスライドになって出てきて、話し手は画面の右下の小窓に小さくなる。見ていて飽きないし、内容もすっと頭に入ってきます。
作り方を調べてみると、どうやら話し手は1人で質問に答えている動画を録っただけで、質問の声やスライドは、あとからAIで足しているようでした。
「これなら、AIでいけるかもしれない」。そう思って、実際に1本作ってみました。題材は、イケラボのAIライターについてです。できあがったのが、この動画です。
完成した動画(6分29秒)。質問役の声はAIで作っています。
2. 1本できるまでの、5つのステップ
5つのステップのうち、人が手を動かすのは「録画」と、ところどころの確認だけ。
流れは、次の5つです。
- 質問を作る:テーマを伝えると、AIが7つの質問と、答えのヒントを作ります
- Zoomで録画:質問を見ながら、1問ずつ答えるところを録ります(今回は6分ほど)
- AIが編集:文字起こし、質問の声、話に合わせて動く図解、字幕、BGMを足して1本にします
- YouTubeに公開:サムネイル、タイトル、チャプターつきの説明文まで用意して、公開します
- SNSに投稿:本編から縦長の短い動画を切り出し、X・Threads・Facebook・Instagram・TikTokに投稿します
このうち、人が手を動かしたのは「録画」と、ところどころの確認、それからファイルをアップロード画面に入れる数回だけでした。
3. ステップ1:AIが質問を作る
まず、AIに「AIライターについての質問を作ってください」と頼みました。AIは、AIライター募集ページの内容を読んだうえで、見る人がいちばん気になりそうな順に7つの質問を並べてくれました。
- そもそも「AIライター」って、どんな仕事なんですか?
- 文章を書くのが苦手でも、できますか? AIも、まだよく分からないんですが……
- 取材って、知らない人にお願いするんですよね? ハードルが高くないですか?
- 記事を書いたあと、どうやって仕事やお金につながるんですか?
- 本業や家事があっても、続けられますか? どれくらい時間が要りますか?
- 気になるのが、お金なんですが……どれくらいかかりますか?
- 今日から、何をすればいいですか?
質問ごとに「最初のひと言(結論)の例」と「話す材料」も付いてくるので、答えに詰まりません。お金の話のように、公開前に確かめたほうがいいところには、印も付けてくれます。
4. ステップ2:Zoomで、1人で答えるだけ
あとは、質問リストを見ながら、Zoomで録画するだけです。MCはいません。質問も自分で読み上げて、答えました。言い直しても大丈夫です。
録ったのは、この画面だけ。MCはいません。質問も自分で読み上げ、そこはあとで切りました。
撮ったのは6分ほど。いつものZoomの背景のままです。特別な機材も、照明もありません。
5. ステップ3:AIが「質問番組」に仕上げる
録画1本から、AIがこの5つを足して1本の動画にしました。
ここからが、AIの出番です。録画をAIに渡すと、次のものを足して、1本の動画にしてくれました。
- 文字起こし:何秒に、どの言葉を話したかまで記録します。これが、あとの全部の土台になります
- 質問の声:質問役(MC)の声を、AIで作った女性の声で読み上げます。自分で読み上げた質問の部分は切ります
- 話に合わせて動く図解:答えの要点を、言い切りの文・カード・流れ図・比べる表にして、話したその瞬間に1つずつ出します
- 字幕:文字起こしから自動で付けます。聞き間違いは直します(「ストーリー兵庫」が「ストーリー評語」になっていた、など)
- 小さなBGM:聞こえるか聞こえないかの大きさで、ずっと流します
質問の画面。MCの声(AIで作った女性の声)が、この質問を読み上げます。
話に合わせて、図解の箱が1つずつ出てきます(左上→右上→左下→右下の順)。
いちばん「おっ」と思ったのが、図解が話に合わせて出てくるところです。パワーポイントのアニメーションのように、話した言葉の瞬間に、箱やカードがふわっと出てきます。AIが文字起こしの「何秒にどの言葉」を見て、出すタイミングを決めています。
「SNS投稿とか」「ホームページの編集とか」と話すたびに、カードが1枚ずつ増えます。
数字や時間の話は、カードにすると一目で伝わります。
「ここで整理」の画面は、MCの声が説明します。
見た目は、AIライター募集ページの色と文字に合わせました。「このページの雰囲気に合わせて」と伝えるだけで、そのページの色を読み取って使ってくれます。
6. ステップ4:サムネイルを作って、YouTubeに公開
サムネイルは「クリックしたくなる形で」と頼みました。録画の中から、話しかけている表情のコマを選んで人物を切り抜き、「文章を1文字も書かない“ライター”」と大きく入れてくれました。「ライターなのに、書かない?」という引っかかりで、見てみたくなる形です。
サムネイルも、録画の中の表情を切り抜いてAIが作りました。
タイトル、Q1〜Q7のチャプターつきの説明文、「質問役の声はAIで生成しています」の一文まで用意して、YouTubeに公開しました。YouTubeの「AIの使用」の申告も「はい」にしています。
本編のファイルは大きいので、YouTubeのアップロード画面に入れるところだけ、自分でドラッグしました。
7. ステップ5:5つのSNSにも投稿
SNSには、本編の中から「文章が苦手でもできる?」の部分を44秒の縦長に切り出して、YouTubeへの案内と一緒に投稿しました。媒体ごとに、いつもの書き方に合わせた文章を作ってくれます。
SNS用には、本編の一部を44秒の縦長に切り出しました。
- YouTube(本編):https://youtu.be/pBheQCPA_z0
- X:投稿を見る
- Threads:投稿を見る
- Instagram:リールを見る
- TikTok:動画を見る
- Facebook:リールとして投稿
InstagramとTikTokでは、AIで作ったことを示すラベルもオンにしています。TikTokだけは、アップロード画面にファイルを入れるところを自分でやりました。
8. 人がやること・AIがやること
人がやることは3つだけ。考える・確かめるところは、人に残しています。
やってみて分かったのは、人が持っておくべきところは、ちゃんと人に残るということです。
- 人がやること:質問に、自分の言葉で答える/ファイルを入れる/できあがりを見て、言葉や読み方を直してもらう
- AIがやること:質問づくり、文字起こし、質問の声、図解と動き、字幕、BGM、サムネイル、YouTubeとSNSの文章と投稿の準備
今回も、見ながら何度か直してもらいました。たとえば、質問の声が「AI」を変な読み方をしていたので直してもらい、話す速さも少し上げてもらいました。図解は、最初は止まった絵でしたが、「話に合わせて出してほしい。パワーポイントみたいに動きを入れたい」と頼んで、今の形になっています。直したいことを言葉で伝えるだけで、数分で作り直してくれます。
9. 外でかかるお金(従量課金)のこと
イケラボスキルの料金とは別に、外のサービスにお金がかかるものがあります。
イケラボスキルの料金とは別に、外のサービスにお金がかかるものがあります。今回、実際に使ったものをまとめます(2026年10月14日に、各サービスの料金表示と利用履歴で確かめた金額です。料金は変わることがあります)。
| 何に使う | サービス | お金のかかり方 | 今回かかった目安 |
|---|---|---|---|
| 質問役の声 | fal(MiniMaxの読み上げ) | 従量課金:1,000文字で0.1ドル | 10本・約320文字で、数円 |
| 声を新しく作る | fal(MiniMaxの声づくり) | 従量課金:1つの声で3ドル(最初の1回だけ) | 前の動画で作った声を使い回したので、今回は0円 |
| BGM | SUNO | 月額プラン(Proは月8ドル。商用で使うなら有料プラン) | 前に作った曲を使い回し |
| 図解・サムネの画像 | Codex(ChatGPT) | ChatGPTのプランの使える量の中 | 追加の支払いなし |
| 文字起こし | 自分のパソコン(Whisper) | 無料 | 0円 |
fal は「使った分だけ」払う仕組みです
fal(ファル)は、AIの声や動画を作るサービスです。自分でアカウントを作り、先にお金をチャージして、使った分だけ減っていきます。APIキー(鍵)も自分で作って、自分のパソコンに置きます(チャットに貼らないでください)。残高がなくなると止まるので、使いすぎの心配は少ない一方、途中で止まることがあります。自動チャージは、最初はオフがおすすめです。
なお、今回の「質問に答える動画」では使っていませんが、アニメのような場面をAIで動画にする場合は、fal の動画生成(1秒あたりの従量課金)が加わり、1本で数ドルになることがあります。高画質(1080P)にすると、さらに上がります。作る前に必ず金額を確かめてから進めます。
10. イケラボスキルに、のせようと思っています
正直に言うと、ここまで簡単にできるとは思っていませんでした。録画して、確かめて、数回ファイルを入れただけで、図解入りの解説動画と6つの投稿ができました。
そこで、ご要望が多ければ、この「質問に答える動画」をイケラボスキルにのせる予定です。テーマを伝えて質問を作り、録画を渡せば、動画とSNSの投稿まで進む形を考えています。
のせる場合は、次の点を前もってお伝えします。
- 外の従量課金がある:質問役の声には fal を使います。fal のアカウント作成・チャージ・APIキーの準備は、ご自身で行っていただきます。料金はイケラボスキルとは別に、fal に直接支払います(声を新しく作るときは1つ3ドル、読み上げは1,000文字0.1ドル/2026年10月時点)
- BGMは自分で用意:SUNOで作る場合、商用で使うなら有料プランが必要です。手持ちの、使ってよい音楽を使うこともできます
- 公開と投稿は、ご自身の確認のあと:AIは準備まで。公開ボタンを押す前に、必ずできあがりを見てもらいます
- AIの開示:質問役の声がAIなので、YouTubeの「AIの使用」の申告や、説明文での一言が必要です
- Windows:今回はMacで作りました。Windowsでの動作は、これから確かめます
「これ、欲しい!」と思った方は、ぜひ公式LINEや実践会で声をかけてください。声が多いものから、のせていきます。
11. まとめ:まず1本、話してみよう
まずは、テーマを1つ決めて、5分だけ話してみるところから。
文章を書くのが苦手でも、話すことならできる、という方は多いと思います。質問に答えて話すだけで、図解の入った解説動画になり、YouTubeとSNSに届けられる。AIのおかげで、発信の形がひとつ増えました。
まずは、テーマを1つ決めて、5分だけ話してみるところから始めてみてください。